This document is written in Japanese. EmacsからAnthyの各機能を用いる方法を記述したドキュメントです (1)ソフトウェアの構成 (2)使いはじめるために (3)日本語入力の方法 (4)設定項目 (5)Quick Guide (6)技術的な詳細 (1)ソフトウェアの構成 Anthyのemacs対応は日本語入力部と個人辞書の管理の 二つの部分で構成されています。 どちらの部分もelispで記述されたフロントエンドから コマンドを起動して、パイプで通信することによって 動作します。これによってクリーンな実装と一定の セキュリティとプライバシー保護を実現しています。 (2)使いはじめるために *まずAnthyを通常にインストールしてください。 *次にemacs lispをロードする設定をします。 一般的には ~/.emacs に (load-library "anthy") という行を追加します *そして使用するinput-methodとしてAnthyを選択します これも一般的には ~/.emacs に (setq default-input-method 'japanese-anthy) という行を追加することによって行います *emacsのインストールされている場所とanthyの インストールされている場所が異なる場合には ~/.emacs に下記の行を追加してください (setq load-path (cons "/usr/local/share/emacs/site-lisp/anthy/" load-path)) emacsをインストールした先のprefixとanthyをインストールした先のprefixが 違う場合は ~/.emacs に下記の行を追加してください (load-file "/usr/local/share/emacs/site-lisp/anthy/leim-list.el") (3)日本語入力の方法 キーバインド 入力モードへの移行 +C-\ anthy-modeのon-off 入力モード +/ 英数モードとの一時的なトグル `/'そのものを入力したい場合は`/'を2回打ってください +l 英数モードへの変更(プリエディットの無い状態で有効) +C-j 日本語モードへの変更 +q ひらがなカタカナのトグル(プリエディットの無い状態で有効) 編集モード +C-i 文節の短縮 +C-o 文節の拡大 +C-f 右文節 +C-b 左文節 +C-n, space 次候補 +C-p 前候補 +C-j 確定 +return 確定 (4)設定項目 *~/.emacsに記述することによって設定が可能です. +(anthy-change-hiragana-map key str) ひらがなのmapを変更する 例 (anthy-change-hiragana-map "," "、") 「.,」を「.,」に割り当てる場合は (anthy-load-hiragana-map anthy-alt-char-map) +(anthy-set-break-into-roman 't) ローマ字入力中にバックスペースを押すと文字単位ではなくローマ字を消す. たとえば「か」でバックスペースを押すと「k」が残る +(anthy-kana-map-mode) かなキーボード打ちモードに変更する (6)Quick Guide ~/.emacsに追加する内容の説明です 日本語をデフォルトにする (set-language-environment "Japanese") anthy.el をロードできるようにする (push "/usr/local/share/emacs/site-lisp/anthy/" load-path) anthy.elをロードする (load-library "anthy") japanese-anthy をデフォルトのinput-methodにする (setq default-input-method 'japanese-anthy) (6)技術的な詳細 *src-util/anthy.elがemacs用のanthyのフロントエンドです。 *src-util/anthy-dic.elがemacs用のanthyのフロントエンドです。 *emacsのsite-lispのディレクトリにインストールされます。 *emacs20.7などで動作します。 *leimのAPIにも準拠しています。 *anthy.el は同梱されているanthy-agentというコマンドを起動して パイプで通信をすることによって変換の動作を行います。 *anthy-dic.el は同梱されているanthy-dic-toolというコマンドを 起動してパイプで通信を行うことによって、個人辞書にアクセスします。